26
「絶滅の牙」レイ・ネイラー(金子浩
訳)原題「The Tasks of
Extinction」(直訳すれば"絶滅の任務"かな)、2024年刊で、ヒューゴー賞のノヴェラ部門受賞作。約200頁の中編に定価(税抜き)1,000円となると、最近の価格高騰に驚きつつ(最新の受賞作が邦訳で読める価値はもちろん理解してますが)、割高感否めんなあ...と感じてた、正直。読了して、脱帽、絶賛。ヒューゴー賞受賞もムベなるかな。野生の象が地球上から絶滅して約1世紀、当時保護活動に奔走していたロシア人研究者の脳像が移植された、遺伝子工学で復活したマンモス群の一頭が主人公。そんなマンモス達にも再び密猟の危機が...というのが筋。中編のページ数の中で、ヒトによる生態系の破壊・密猟による種の絶滅...つう直接的な問題提起だけじゃなく、地球規模での搾取と消費、持てる者と持たざる人々、都市と地方・忘れられた人たち...重層的なテーマが、マンモスたちと密猟者の対決つうストーリーの中での記憶と家族の物語に丁寧に織り込まれてる。ラストも深く、人の世で"生きる"ということを考えさせられ、噛み締めさせられてる。
25
早めの便に変更して夕方に東京に戻ってきたら、氷雨。寒い。
神保町ブックフェスに明日行きたいから今日の戻りに変更したのに、フェスは今日明日二日とも中止になってしまった。

昨日リリースされた
Tortoiseの「Touch」。予約してたので帰宅後早速ダウンロード。それぞれの曲の印象はTortoiseだなーという感じで、過去作も含めた抽斗からいろんな要素が煮込まれたような、何か驚くようなものが出てくるバンドじゃないのだよな...というのを再認識(毎回久々の新譜が出て初めて聴いたときに感じてるやつ)。でも通して聴くとアルバム全体で大きなストーリーがあるように聴こえて、静かに高揚して終えることができる。繰り返し聴いていけそう。基本的にライヴバンドだと思ってるので、実際に生で演奏されてるのを聴きたいな。[追記:
来年6月に大阪、名古屋、東京で演奏る予定みたい]
24
快晴で涼しく気持ちのよい福岡...と調子いい一日だったのに、夕方、開発のキーマンが退職願を出したという報告で胃がキュッと。とはいえ、福岡の人と
白ご飯の美味しいお店で晩御飯の企画は愉しく過ごしたりするわけで。数週間前の手術と入院の話とか、いつもの保護猫達の話に、競馬籤で数億当てたらなんに使うか...とか他愛もない雑談は、多分自分にいま必要なやつ。

日差しも風も気持ちの好い一日だったので、最近買ったレコードをいろいろ聴いて過ごす別宅でのリモートワークデー。
ザ・ルースターズの1stは、先日中古で手に入れたオリジナル盤。美盤でジャケットも非の打ち所がない。自分が博多にいた頃はThe
Roosterz時代で初期のビートバンドの面影はなく(Teardrop
Explodesとかって言われてたっけ)解散コンサートは観に行ったけど、ローザの三原重夫がドラムだからってのが理由だったくらいの非コアファン(大江慎也はじめオリジナルメンバーで演奏したときはアガったけどね...アンコール鳴りやまず、下村淳が「もう終わろうぜ」って客席に捨て台詞吐いて客電点いたのを思い出す)。1stをレコード針を落として爆音で聴くのは初めて。70年代後半のイギリスを経たソリッドタイトなビートロックで切れ味ハンパない。ここから入ってたら全然違ってただろうなあ。
23
大分日帰り。朝出て帰宅したときには日が変わっている。懇親会、しなくていいのにw
22
明日の大分での会議のため夕方の便で福岡。21時過ぎに別宅着いて、
居残してたコーヒーを処分、洗い物、ののちに信長の野望新生PKの続き。合戦の準備からの攻城戦、防衛戦、本番決戦。前哨戦で勝ってたお蔭で参戦部隊の数で圧倒してたので、挟撃を駆使して勝ちを得る。1555年7月の安芸石見大戦で尼子氏は伊東氏に屈し、当家は中国地方まで統一。てことで、これから大量の人事異動。明日もあるので、今日はここまで。
21
「こうしてあなたたちは時間戦争に負ける」アマル・エル=モフタール&マックス・グラッドストーン(山田和子
訳)原題は「This Is How You Lose The Time
War」、2019年刊、邦訳は2021年。ヒューゴー、ネヴュラ、ローカス、英国SF協会賞を総なめという快作。時間分岐を巡って自勢力に有利な未来を作り出すため闘い続けている二つの勢力のそれぞれに属するレッドとブルー。その二人が、戦場で出会い、往復書簡を交わしながら絆を育んでいき、ついには両勢力に対して反旗を翻していく...。基本的に様々なエキゾチック時間分岐/歴史イベントでのそれぞれの闘いの短い描写と、その中で巧妙に届けられる相手への私信という構成が繰り返される特異な構成。"文通SF"つう新たなスタイル?この異世界を魅せつつ様々な引用で含意に満ちた言葉での遣り取りを読ませるという外連味あるスタイリッシュな感じは、ゼラズニイを想起させる。終盤はワイドスクリーンバロックな展開で、多相なストーリーの連なりが回収されていくところも圧巻。ゲーム的でもあり、タップ&スクロール的でもあり、このスタイルは発明といえるんじゃないかな。
20
アンソニー・ジャクソンの訃報。73歳。闘病中という話だったけど...とにかく大好きなベーシストだったので、ホントに残念。あれがこれがと好きな演奏が呟かれているけど、自分にとってはスティーヴ・カーンのライブ盤「Suitcase」(1984年のケルンでのライブ)の表題曲。いわゆる"Eyewitnessバンド"の頃がとにかく好きで、この2008年にCD×2でリリースされたライブ(ドラムはスティーヴ・ジョーダンじゃなくてデニス・チェンバースだけど)での"Suitcase"の演奏は神。長い闘病、お疲れさまでした。安らかに。
18
遅い起床。掃除したり洗濯したり、ゆっくり東京に戻る準備。
昨日作ったムングダルのダール、一晩置いてレンチンしお湯で薄めたらいい感じになった。1時間ほど時間ができたので、
九州統一の残り物、対馬に残存する大内義隆一派の攻略、出兵前に壊しても壊しても直ぐに回復する金石城の攻城戦。勝利した威風の影響で伊東氏への好感度上がった長曾我部氏へ親善申し込んだのにキレたのか、尼子氏が、寝返りで手に入れた津和野城(石見)に大挙侵攻してくる。停戦交渉の条件は長曾我部と3年間の関係禁止、受けない場合は津和野城陥落...さて奪還にとこちらも挙兵したところで、「決戦で雌雄決しましょう」と提案あり。受諾して今回はここまで。続きは次回の来福で。
JAL便遅れたけど無事に帰宅。あ、コーヒー入れたカップをそのままにしてきちゃった。
17
会議が一つも入ってない金曜日。昨夜から始めた信長の野望新生PK@福岡、信長生誕シナリオでいつもの日向伊東氏にチート武将2名追加(いつもの墓場鬼太郎に猫娘を追加w)、
この間の反省を活かして、尼子氏の中央侵出前に九州統一+中国四国への足がかり作る勢いで進める。1552年7月には長門周防に四国西端(土佐一条氏)まで領土化。尼子との勢力規模は拮抗してるので、これから詰めていけそう。 そんなこんなで、ゲームの合間に仕事しつつ、
この間うまくいかなかったダールに再挑戦してみた。各種豆を入手できたので、ムングダルのダールに追加で、ズッキーニとじゃがいもでタルカリも作る。これが正解かわからんけど、まあ食べれるものにはなったたと思う。ダールに入れる赤唐辛子がもう少し全体に効くとよかったかなー。
充実したリモートワークの一日。いや、ゲームで時間溶かしてていいのかとは思うw
15
夕方の久留米日帰り出張は某大先生との会食。ご高齢の先生とのコンサルタント契約終了をお伝えして、その後は昔話。
昨年9月の発表以来ご挨拶できておらず(発表直前に電話を入れた)、ずうっと申し訳なく思っていたところに区切りがつけられてよかった。同行のH本部長(大学の後輩)と福岡に戻る西鉄大牟田線の電車の中で、課題のあれこれについて意見交換。思ったよりも早く帰宅。明日は大分日帰り。
14
「イブの末裔たちの明日」松崎有理
2019年に出てた
"山手線の人"の短編集が文庫版で出たので。創元社のアンソロジー収録3作と書下ろし2作からなる。最初に収録の
「未来への脱獄」は既読。
表題作も既読だな。AI化社会でヒトが必須な仕事って治験てアイデアに"面白いなー"と思った記憶。中編「ひとを惹きつけてやまないもの」がメインで、謎解きに憑かれた時代の異なる二人の話が交わりそうで交叉することなく綴られる、プリーストみたいな構成の一遍。これを受けての最終話「方舟の座席」。時代物ホラー風奇譚の「まごうかたなき」は、なんとも哀しいラスト。いずれの話も、オチにひと癖ある。既読のモノも含めて読み応えあった。いろんな抽斗がある人なんだなあ。
13
昨日の夕方から福岡に来ている。いつものように大量の置き配を回収。その中の一つ"ネジ"セットで、ようやく数ヶ月置いてた奥の部屋の網戸戸車の修理が終わった。馬鹿になったネジ山は、色々売ってる道具を試したが役に立たず、結局
"ネジザウルス"つう多機能ペンチが最強だった。

今日は夕方の来客を見送って、
この間行って美味しさに感動して自分でも作ってみたくなったモロッコ料理を作ってみた。野菜具沢山のタジン鍋、
メニュー本ではジャガイモなのをサツマイモに変えて、蕪は芽キャベツに。美味しく出来たけど、モロッコさはちょっと足りんかったかも。んで、届いてたザッパ&マザーズ・オブ・インベンションの
「One
Size Fits All」50周年記念CD箱を聴きながら、ルース・アンダーウッドのカリブー(コロラド)での録音回想を読んでいる。ライブ録音にオーバーダブした本作、"被せ"のところを欧州ツアー後コロラドのスタジオで録音したエピソードは、彼女にとっても他のメンバーにとってもタフだったみたい。だけど、キャリアチェンジの後押しだったと今になって前向きに語るルース。 ちなみに記念箱の3枚目、4枚目はロッテルダムのライブ。疾走感と一体感が凄まじく、やっぱこの6人の頃が一番好きなのを再確認。ザッパのギターの吠え具合、デュークのキーボードの厚みが半端ない。ヘルシンキよりも凄い...つか、これこそ"can't
do that on stage anymore"でしょw
10
「統一後のドイツ」シュテッフェン・マウ(小林和貴子
訳)原題は「Ungleich
vereint」(直訳すると”不平等な統合”かな)、2024年刊で邦訳は出たばかり。先進国で顕著なポピュリズム政党の台頭と民主主義の危機...みたいなこと考えて読んだわけではなく、自分が最初にドイツに赴任してた2000年前後はフランクフルト駅前には東ドイツからの流民で混沌としてた時期で、それから約25年、副題の”なぜ東は異なり続けるのか”に興味を惹かれ、東西の今を知りたかったから...つう個人的興味。統計的な事実を元に丁寧に...というよりも、1989年前後のドイツ民主共和国から東ドイツへの移行が、実態としては統合という名の下での不連続を生んでしまったこと、東ドイツとは何か?という理解をある意味無視してきたことによる差異の固定化、などいろんな要因を史観的に紐解こうとしてる。後半は、ポピュリズム的右翼政党の台頭と民主主義の危機(というか政党政治の衰退)をどうやったら止められるか...についての考察提案という趣き。2020年代的には情報空間抜きに語れない話だと思うんだけど、その視点は深堀されてなくて、東西ドイツに論点を絞ってるように感じられるところは、見方が甘い気がしたな。
ちょうど、新会社の子会社との一体運営のつくり方に悩んでるところで、事業目線だけでなくて人や地域と歴史という視点が必要だというところは、読んでて刺さった。
09

新会社のパーパス検討プロジェクトに、以前一緒に働いてて10年前に家業を継ぐため退社したM氏を招いた講演会(今回起用したコンサルからパーパス経営の代表的成功例で紹介あって、あーこれM君の会社じゃん!てことで連絡した)。記者近くの中華屋で円卓囲んだ懇親会から帰ってきたら、
Xでフォローしてる古本屋さんに出てたので速攻ポチってた
「Designed
by Peter Saville」が届いてた。2007年の第二刷(初版は2003年)。これ欲しかったのよなー。JD/NO多めなレコードジャケット中心だけど、インタビュー、ヨージヤマモトとのコラボも触れている。ページ捲ると幸せになる本。ピーター・ガブリエル「So」のジャケデザインもサヴィル氏だったのは知らんかった。ちなみに
マガジンの「石鹸の正しい使い方」ジャケもちゃんと載ってましたw
08
東の北条氏を決戦で滅した後、西の尼子氏と雌雄決戦するか否かの分岐をやってみている。決戦しない方は地道に城を削っていきながら東へ。ちょっと飽きてきたので、今日は決戦する時間線を動かしてみた。山陽は播磨あたりまで、四国は安房まで進出しての、美作・備前を舞台にした大戦。意外に尼子の攻めは弱く、準備万端で臨んだ攻城戦は辛くもなく勝利、本決戦も快勝。呆気なく中国・四国・九州まで制覇していた尼子氏を滅ぼしてしまう1564年8月。
05
何度か時間を巻き返して異なる分岐をやってみた結果、北条氏と決戦して東の憂いを無くすのが好いということで、がっつり準備したうえで決戦に挑む、信長の野望新生PKな日曜日の昼下がり。先方の城攻め、自城の防衛の前哨戦2回を経て挑む駿河決戦。防衛戦こそ厳しかったものの、完勝で北条氏を降伏させ関東を手中にした1561年7月。始めると途中セーブできないので、疲れる(準備まで入れると決戦関係だけで数時間かかった)。
04
「宇宙墓碑 現代中国SFアンソロジー」倪雪婷
編(立原透耶、他 訳)
ここ数年多く出ている中国SFアンソロジーだけど、これは今年出たばかりの中国人編者による英訳アンソロジー(2021年刊)の邦版で中国語からの直接訳。12人の作家による代表的な短編を収録。少し古いもの(表題作「宇宙墓碑」は1991年)から比較的最近のものまで、”中国を代表する”という視点で中国人編者によって丁寧に選ばれてるのがわかる。知ってる名は、
馬伯庸、宝樹、韓松くらいかなあ。どれも邦訳が素晴らしい。バラエティーに富んでいるのも好い。カバーも美しいしね。
振り返ってみて印象に残ってるのは、王侃瑜「月見潮」(ル・グインを彷彿とさせる寓話的美作)、趙海虹 「1937年に集まって」
(南京事件を描くタイムスリップもの)、馬伯庸「大衝運」(太陽系に版図を広げても春節はなくならない...目から鱗だったなあ)、阿缺「彼岸花」(ゾンビもの...べたな話だけど、こういうのやっぱり好き)、江波
「宇宙の果ての本屋」(レム、アダムス、ベイリーぽい馬鹿SF的な話ではあるが、端正に語られる)。死生観みたいなものが感じられるのが収録作の共通点なのかも。
長女新居用の家具、家電を買いに新宿へ。ヨドバシて店舗で買うと手続きとかで結構時間食うんだけど、これネットで買えば数分で終わるよなー、、とかもやもやw
01
長女の入居に付き合う。週末に家具を買いに行って、それが入ったら新居で生活開始かな。仕事早く見つけて欲しいが、気にしてるのはPS5のことばかりw
明日、業界誌の取材があるので、夕方散髪。苦手なやつ。まあ、そういう仕事だ。
